ダイヤモンド市況概況
香港は香港ショーの余韻で堅調、中国は研磨石の市場は好転、インドの研磨業者は4月からの増産に期待2013/03/26
◆香港では、3月の香港ショーでの気運の高まりを継続し市場の強化が見られる。
良いメイクのVS-SI商品が品薄状態で、色甘、VVSの商品需要が向上している地元では、色甘、1ctアップに強い需要があり市場は安定している。ジュエリーの小売販売は堅調。
◆中国ではバイヤーが旧正月の期間に販売した商品を補充しており、ダイヤ価格の上昇予想と相まって研磨石の卸売市場は好転している。
GIA付ラウンドの0.30-0.70、1.00ctの商品に強い需要がある。
0.30ct, D-H, VS-SI, 3EXの商品の品薄状態が続いている。
◆インドでは研磨石のサプライヤーが強気の価格を提示しているため、地元バイヤーは仕入れに躊躇している模様。SIの商品需要は堅調だが明らかに供給不足 の状況。外国人バイヤーは特定の商品に焦点を当てており、需要は安定している。GIA付3EXには強い需要がある。原石の取引は高値にも関わらず堅調に推 移しているが、研磨石の減産体制は継続したままである。3月31日の会計年度末を控え流動性はタイトな状況下、研磨業者は4月からの増産に期待を寄せてい る。
◆RAPA価格が更新され、ラウンド、0.7-10ct、SI1-SI2、変形、0.3-10ct、SI1-SI2の価格が上昇。メイクが良くGIA基準 に合うものは価格も強くなりがち。なお、イースター休暇となる来週はRAPA価格の更新はない為、この傾向がしばらく持続するのでは、との見方がある。ま た4月より研磨業者は増産体制に移行するという情報に期待も大きく現在は様子見状態。
◆3月4日WFDB(世界ダイヤモンド取引所連盟)「アジアサミット」が東京で開催され当面の課題について討議される。当初2011年開催予定だったが、 東日本大震災の影響で繰り延べされたため今年の開催となったもの。TDE(東京ダイヤモンドエクスチェンジクラブ)岩崎理事長は市況報告で「明るい兆しが 見える」とコメント。(時宝光学新聞3月15日付記事より)