ダイヤモンド市況概況
香港は中国経済状況による価格への影響を懸念、中国は卸の取引は改善、インドのバイヤーは商品の選択傾向が継続2013/04/23
◇香港でのダイヤモンド需要は安定しているが、ディーラーは最近の中国の物価下落や弱い経済データが消費者や投資家の信頼、そしてダイヤモンド価格に影響することを懸念している。
主要な香港ベースの宝石小売業者の在庫補充により安定した需要はあるものの、仕入れ単価は低い価格帯に留まっている。
◇中国では、4月29日から5月1日のレーバーデーにかけての在庫準備のため卸売り取引は改善されている。
良いメイクのGIA付0.30, 0.40, 0.50, 0.70 そして1ctの商品需要が高く、特に3EXが品薄状態。
VS-SIの価格が比較的高く供給不足のため、VVSの需要が増加している。
宝飾品の小売市場は先週よりやや変化が見られ堅調。
◇インドでの取引は安定しているが、選択的でバイヤーは依然として0.30-0.40ct,1ct.のVS-SIに焦点を当てている。
地元の宝石商は金価格下落が結婚シーズンでの顧客獲得に繋がるとして楽観視しており、ダイヤモンドに関しても同様に価格低下を期待している。
最近のDe BeersとALROSAによる多量の原石供給後、カッターは生産量の引上げを促されている。
流通市場での原石への割増価格が固定化する中、カッターの利益幅はタイトなままである。
◇金価格の暴落に伴うダイヤ価格や需要への影響はまだ出ていない様子で、Rapaport価格に変更なし。
◇日本国内マーケットでは、一部良質な商品の取引に過熱感があるものの、低品質商品には評価が割れる事も。