ダイヤモンド市況概況
中国の宝飾需要は内陸まで及び安定、インドは研磨石取引が堅調だが、マーケットは休暇モード2013/04/09
◆中国の小売需要は、上海、北京といった都市部のみならず、内陸部まで拡大しており安定している。卸価格は3月の香港ショーより安定しており取引は堅調。鑑定書付0.3ct, D-H, VS-SI, 3EX の商品需要が底堅く、品薄感よりVVSの需要が増加している。
周生々の昨年度売上:宝飾品は約1860億円、前年比18%増。高額品の伸びはない。
◆インド・ムンバイでは、国内外の需要を反映し研磨石取引が堅調。需要が高い0.30-0.69ct. VS-SIの商品など、サプライヤーの強気の価格設定にバイヤーは批判的。研磨業者は、原石価格上昇を背景に研磨価格をより高めに設定している模様。SI の商品需要の高まりから対象原石の取引が堅調に推移しているが、原石の流通量はタイトで研磨量は多くは無い。大手のダイヤ取引業者はダイヤ取引以上にイン ドの不動産取引に熱中し、ダイヤの資金も不動産投資の一役になっているので気を付けたい。
◆為替は人民元は緩やかにUSドルに対し元高方向。一方、インドルピー相場はルピー安の方向。日本国内ダイヤ相場は円安の為、輸出向け一部レンジの価格が 強めになる傾向も。国内マーケットでは商品が少なく需給バランスが悪い為か、一部で過熱した取引が見られる。中国向けは元高で良いがインドルピー安はメ レーダイヤにはマイナス。6月以降の相場には注意が必要だろう。
◆イスラエルの「過越祭」休暇、欧・豪・香港などのイースター休暇、中国・香港は清明節(墓参)の休日があり、世界的にマーケットは休暇モードで、Rapaport価格は変更なし。
◆その他、デビアスは4月1日付けでサイトホルダーリストを更新(全82社、+5)。尚、Rio Tintoも同様(前17社、+4)との情報。