ダイヤモンド市況概況
香港、中国では香港フェア開催に需要改善の期待高、インドの研磨業者は流動性危機感2013/09/10
◆今週9月香港フェア開催。
◆香港マーケットは今週から始まるジュエリーフェアに期待する雰囲気。需要は変わらずF~H・VVS2~SI1辺りの良品に集まる。
◆インドの研磨業者はルピー安、原石の高値そして厳しい銀行与信により流動性危機が深まり重圧に晒されている状況。 8月のデ・ビアス・サイトではサイトホルダーとして買い続けることが不可能な原石価格水準であるUS$600Mの20〜25%が拒否されたとのこと。→注※
流通市場での原石ボックスの販売は、割引や長期信用販売により軟調。 香港フェアを前にインド人がダイヤ在庫を現金化するために安売りするとの懸念があり研磨石取引に警戒感が残る。
注※高値原石価格:先月デ・ビアス・サイト総額60億円の20-25%が引取り拒否された事に関連し、デビアスはルピー貨下落を考慮して価格調整しているがその動きに追随出来ていないもの(サイト当日はルピー最安値69.22)。 多くのサイトホルダーは、今月末から来月にかけてデビアスは価格を下げるだろうと予測し、特に原石高・ルピー安に苦しんでいる中小研磨業者は鉱山会社に原石価格引下げを要求している。今の市場環境では原石買手が行詰まるのは避けられないというもの。
◆8月の研磨石価格は、1ctのRAPI(RapNet Diamond Index)-0.1%と安定基調。
◆米国での良質の変形需要が堅調だが中国市場では軟調。 形の良いクッション、ラディアント、ペア、プリンセスのVS-SIが品薄状態。 バイヤーは変形ものの形やカット品質に非常に敏感で、一般的な品質と非常に良いものの価格差は極めて大きい。