ダイヤモンド市況概況
香港市場は静か、中国では経済萎縮懸念、インドの市場心理が改善2014/05/27
◆香港市場は変化なく静か。ラスベガスショーに期待が集まっており閑散。
0.30-0.50ct, G-J, VS2-SI1商品需要は引続き堅調。
◆HSBC発表の中国2014年5月の製造業購買担当者指数（PMI）速報値は49.7％。4月確定値（48.1%）より上昇し、5か月ぶりの高水準になったとはいえ、50%の水準ラインより下回る予測。引き続き経済が萎縮するのではとの懸念もある。
2013年の中国ジュエリー貿易額は616億8500万ドルとなり、2012年に比べ17.54%増加。
内、輸出は490億5800万ドル（前年比10.46%増）、輸入は126億2700万ドル（同56.57%増）。
輸出先は、香港がトップの419億6900万ドル（同7.44%増）、ASEAN諸国は6億8100万ドル（同614.48%増）、北米が38億6500万ドル（同34.96%増）と好調だったが、EUは12億9200万ドル（同7.19%減）と落ち込んだ。
輸入はダイヤが70億3100万ドル（同22.14%増）、半貴石が37億4900万ドル（同375.57%増）であり、輸入先は南アフリカの25億1100万ドル、韓国から20億2900万ドル、EUから17億9300万ドル、インドから17億7600万ドルとなっている。
◆インドでは業界が支持していたナレンドラ・モディ氏の首相就任に伴い市場心理は改善されているが、夏季休暇期間でもあり研磨石の需要は鈍化している。
市場ではJCKラスベガスショーを前に外国人バイヤーは少数。
インド・ルピーは5月初めから対ドルで3％上昇、58～59ルピーで推移している。
地元バイヤーは、今後数週間のうちにルピーが上昇し高値で安定することを期待している。
GIA での鑑定書作成遅延が深刻化し、市場での商品不足が生じている模様。
研磨業者間ではGIA問題及び銀行融資引締めが流動性を圧迫している。
RBIは急増する金の不正売買を防止するため、金輸入規制緩和を新政権に勧告する模様。
◆RapNet DiamondIndex(D-H,IF-VS2)
平均価格は前月比+1.0%(0.7ct)～-0.2%(1.5ctと3.0ct)、ベスト価格は前月比+1.8%(0.5ct)～-1.7%(3.0ct)となっており、ポインターが強く1ctupの大粒が弱い印象。特に2ct、3ctのベスト価格と1ctと1.5ctの平均価格はここ数か月では最安値となっており、注意が必要。
Rapaport® DiamondsNet 「Market Comments 5/22/2014」より一部抜粋
