ダイヤモンド市況概況
香港市場は静か、中国では0.5ctupへ需要がシフト、インドの研磨石市場は季節的にスロー2014/06/10
◆香港市場はジュエリー＆ジェムフェア前で静か。
香港の5月ＰＭＩ（購買担当者指数）が過去11カ月で最低の49.1（前月比0.6ポイント低下）となった。
新規受注量は減少に転じ、特に中国本土からの受注量は昨年8月以来の落ち込みをみせた。生産量は3カ月連続で縮小し、縮小幅は2012年9月以来最大となり、また就業人数の減少幅は今年で最大となった。
購買活動量も3カ月連続して減少し、減少幅は12年6月以来最大だった。
企業の活動量や就業人数が減少し、香港経済の勢いが広範囲にわたり低下、本土経済の停滞が香港にも浸透しつつあることを表しているとのエコノミストの指摘がある。
◆中国のポータルサイトgold.cnfol.comによると、中国の消費者は0.3ct～0.5ct未満から0.5ctupへとより大きなサイズへ需要がシフトしてきているとレポート。またNGTCの上級講師によると、1ctupのダイヤモンドの指輪は投資価値として人気が期待されているとの事。消費者の購買決定にはカラット重量に加えて、カットやクラリティの影響が強いとの報告。
◆インドでの研磨石市場は夏季休暇中のディーラーや研磨業者が多く季節的にスロー。
原石の取引は、今週開催されるDe Beersサイト（6/10-13）への期待感も伴い安定している。
◆JCKラスベガスショーではピケ（クラリティがIクラス）の動きが良かったものの、より品質の高い商品は予想を下回った模様。
米国ではVS-SIの需要が堅調に推移する中、高品質大粒石の取引は鈍化傾向。
◆RapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)の平均価格は前月比+1.0%(0.7ct)～-0.8%(1.0ct,1.5ct)、ベスト価格は前月比+2.6%(0.5ct)～-0.9%(3.0ct)となり特に0.5ctと0.7ctが際立って強く、大粒石が弱い。
Rapaport® Diamonds.Net 「Market Comments 6/6/2014」等より一部抜粋
