ダイヤモンド市況概況
香港市場はスロー、インドでは取引が活発化、De Beersはダイヤベースの宝飾品需要増加を予想2014/06/17
◆香港では、今週開催されるジュエリー&ジェムフェアへの期待感が高まる中、市場はスローな状況。
0.30-0.50ct, G-L, VS-SIのGIA dossier付商品需要が高いが、dossier作成に数か月を要するためディーラーは無鑑定でのロット販売にシフトしている模様。
1ct~2ctの需要は安定しているものの、多くのサプライヤーが取扱っており利益率は低い。
◆インドでは、ディーラーや研磨業者の夏季休業終了に伴い取引が活発化している。
GIAが1ct台の鑑定書作成納期を短縮したため、商品の流れが改善されつつあるが価格帯に変化は見られない。
インド総選挙での政権交代に伴いルピーが対ドルで上昇傾向であるため、結果的に国内での金価格が下落しており市場心理は上向いている。
7月に開催されるIndia International Jewelry Show (IIJS)により、Diwaliシーズンを前に小売り需要が改善するとの楽観的な見方が強い。
◆RapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)
平均価格は前月比+0.7%(0.5ct)~-0.9%(1.0ct)、ベスト価格は前月比+2.4%(0.7ct)~-0.9%(2.0ct)となっており、0.5ctと0.7ctは変わらず強く、0.3ctが一段落、大粒石の弱い流れが続いている。
◆De Beersは、研磨石の需要が米国市場の回復と中国インドの宝飾需要の成長により、今年4.5%まで上昇すると予想。
世界経済が虚弱な状態にもかかわらず、ダイヤモンドベースの宝飾品の需要が増え続けているとのコメント。
De Beersのみならず、Alrosaも中期的減産や需要増加により、価格上昇を予想。
実際、原石価格はここ数カ月の間に3%上昇しており、Bain & Company とAWDC(the Antwerp World Diamond Centre)は、少なくとも2018年までは宝石価格の上昇が続くのではないかと予測している。
Rapaport® Diamonds.Net 「Market Comments 6/12/2014」等より一部抜粋