ダイヤモンド市況概況
香港での研磨石取引はやや改善、インド市場は季節的に鈍化傾向2014/08/26
◆香港ではディーラーが香港ショー(9/15-21開催)の準備を始めており、研磨石の取引がやや改善している。
中国本土からの買い物客の購買額減少に伴い、中国のバイヤーや小売業者は危機感を抱いている模様。
GIA dossier需要が堅調に推移する中、特にE-G、VS2-SIなどハイ・カラー、ロー・クラリティの商品需要が高い。
3ct以上の大粒石の需要が改善している。
◆インド・ムンバイでは夏季休暇期間でもあり海外のバイヤーが少なく市場は鈍化傾向。
国内市場はインドの独立記念日やジャイナ教の祭りParyushanなど休日が多く、やや減速している。
中国本土の需要減少を反映し香港ショーへの期待感は薄い模様。
SI-I1のGIA dossier需要が米国市場を中心に堅調。
原石取引は流通市場での価格上昇が見込めず鈍化傾向。
◆RapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)
平均価格(前月比)は0.7ct(+1.2%)が微増となったが、ほぼ全てのレンジで引き続き下落(1.0ctが-2.1%、1.5ctが-1.7%など)。
ベスト価格(前月比)も0.7ct(+0.7%)、0.5ct(-0.3%)を除く全てのサイズで1%以上の下落(1.0ctが-2.7%、0.3ctが-2.0%など)となった。
◆8月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値(HSBC発表)が3カ月ぶりの低水準となった。
7月の51.7、事前予想の51.5を下回る50.3となったことで為替・株式相場に影響も出た。
中国経済のファンダメンタルズは引き続き弱く、7月はたまたま政府当局の支援措置で高水準となったが、そのような政策が減っているため市場のセンチメントが弱まったのではとの見方。
◆ALROSAによると、今年上半期のダイヤモンド価格は、米国とインド市場での安定した需要により、6~7%の上昇となった。
中国は期待されていた程の成長は無くやや鈍化しており、欧州は現時点では活発ではないとの事。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 8/21/2014」等より一部抜粋