ダイヤモンド市況概況
香港の研磨石市場は閑散、インド市場が改善、Rapaport価格基準変更2014/08/05
◆香港での研磨石取引は閑散。
ディーラーは9月開催の香港ショーに期待を寄せている。
◆インドでは7月17-21日に開催されたIIJSに、ベルギー・アントワープから多くのトレーダーが夏季休暇に伴いムンバイを訪れたことにより研磨石市場は活性化している。
バイヤーは価格動向に注視しており受注による在庫不足を補充するのみで積極的な仕入は控えている状況。
ディワリやクリスマス・シーズンに向けて研磨業者からの研磨石の供給量がやや増加したものの、カッター間の流動性はタイトなまま。
原石取引は、8月中旬に開催されるDe Beersサイトが堅調に推移するとの予想から安定している。
◆中国国家統計局発表の2014年7月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.7と前月の51.0より0.7ポイント上昇し、5か月連続で改善となった。
中国政府が4月以降、相次いで景気下支え策を打ち出していることへの期待が広がり、企業心理が好転したとの事だが、中堅企業の景況感は前月より1.0ポイント低い50.1に留まり、企業規模による温度差がある様子。
◆RapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)
前月比の平均価格は、微増となった0.7ct(+0.8%)と0.5ct(+0.2%)を除き、-0.5%(2.0ct)~-2.2%(1.0ct)と下落。
ベスト価格(前月比)も2.0ct(+0.5%)、0.7ct(+0.3%)が微増となったが、1.0ct(-3.1%)、0.3ct・3.0ct(-1.5%)など下落傾向が継続。
◆Rapaportは次回(8月8日)発行分の「The Rapaport Price List」からグレード基準を変更すると発表。
現在使用している "Rapaport Spec 2" から "Rapaport Specification A-"に変更となる。
今迄のVG/VG/VG upの基準がEX/EX/EXとなり、キューレット・蛍光性・テーブル%、深さ%などの各基準が厳しくなり、GIAコメントによる除外等が多く追加される。
また、同リストからはMarange産と緑色がかったダイヤモンドを除外すると発表しており、注意が必要。
詳細は下記ウェブサイトにて。
www.diamonds.net/rapspec
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 7/31/2014」等より一部抜粋