ダイヤモンド市況概況
香港ではデモ拡大により小売販売が低迷、アントワープ・ダイヤモンド銀行の融資停止により原石価格への影響懸念高まる2014/10/07
◆香港市場はジュエリーフェア後と国慶節祝日で閑散。
民主化を求めるデモ拡大により多くの小売店が店を閉めている状況。
繁忙期であるゴールデン・ウィークの最中、中国本土の観光客は激減しており、今後、販売減少の更なる悪化が懸念されている。
◆インドでは香港フェア以降、研磨石の需要が軟化、市場取引が鈍化している。
国内需要が軟調に推移する中、サプライヤーは地元宝石商への委託、掛け売りに消極的。
研磨業者は増産により10月23日から始まるDiwali休暇での研磨石需要に対応した模様。
原石市場は比較的静か。
◆ベルギーのアントワープ・ダイヤモンド銀行(ADB)が融資停止を決定。
ダイヤモンド原石の購入資金貸し出しが今後、大幅に減少する可能性がある。
アントワープ・ワールド・ダイヤモンド・センターは、ダイヤ業者の資金枯渇回避を模索中。(ブルームバーグ Thomas Biesheuvel, Andrew Clapham)
◆RapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)
前月比でほぼ全てのサイズが下落。
平均価格は、全てのサイズで-0.2%(0.5ct,0.7ct)~-1.6%(0.3ct)の下落となった。
ベスト価格は0.5ctが+-0.0%となった他は、特に2.0ctの下落率が-5.5%と高く、0.3ctが-3.7%、1.0ctと3.0ctが-2.6%となり、ほぼ全てのサイズにおいて下落傾向が鮮明。
◆中国のダイヤモンド市場は、厳しいマクロ経済環境にもかかわらず、減速の兆しを見せていないとの記事(JNA)。
消費者のブライダルジュエリーへの強い需要とダイヤモンド投資への関心が増加しており、上海ダイヤモンド取引所 (SDE)の数字によると、6月は単月だけで、研磨石輸入が154,900ct(昨年比59%増)、金額にして$1億9900万(同75.8%増)となった。
中国の新聞「インターナショナル・ビジネス・デイリー」によると、今年の最初の7ヶ月で、ダイヤモンド輸入は宝石・ジュエリー製品のすべてのカテゴリーの中で最速成長を記録したとの事。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/2/2014」等より一部抜粋