ダイヤモンド市況概況
香港での取引が改善、インド市場はゆっくりと持ち直している2014/11/18
◆香港での取引が改善。
小売業者からの需要は軟調だが、ホリデーシーズンに向け期待が高まっている。
バイヤーはダイヤ価格の変動を警戒しており仕入には慎重な様子。
GIA dossier付商品需要が堅調に推移する中、不安定なディーラー価格を背景に1.0-2.0ct需要が鈍化。
4.0ct以上のG-L, VS-SIの商品需要が高まっている。
中国からの送金がより困難となる中、研磨業者やディーラーは中国人バイヤーの債務不履行懸念に直面している。
◆インド市場はDiwali休暇後、ゆっくりと持ち直しており通常の状態に戻りつつある。
海外バイヤー、特にイスラエルの業者が米国需要を満たすため商品を探している状況。
サプライヤーは資金繰りのため、現金取引での割引率を高めており買い手市場となっている。
0.50-0.70ct、H-J、VS-SI及び1.00-1.50ct, G-I, VS-SI需要が堅調。
プリンセスカットは振るわず、ペア、マーキース及びオーバルの動きは良い。
研磨業者は利益率が圧迫される中、高い原石価格に警戒している。
◆11/12のRapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)は、平均価格・ベストプライス共に、全てのレンジで下落(前月比)となった。
平均価格では0.3ctが-4.1%、2.0ctが-2.5%、ベストプライスでは0.3ctが-3.6%、0.7ctが-2.8%と、0.3ctだけが他のレンジに比べて特に高い下落率を示している。
◆ジンバブエ政府は生産刺激と投資誘致の措置の為、ダイヤモンド鉱山に課せられている付加価値税を廃止すると発表した。
また、現地のカット・研磨ダイヤについての税も無くすことを計画している。
Marangeは昨年1,700万カラット近く生産したが、今年は約800~1,200万カラットに落ち込むとみられ、地元産業振興の為200万カラット(もしくは年間生産量の10%)増加を検討している。
◆ここ数カ月の国内市場価格は、円安によりダイヤの輸入価格が上昇しているものの為替変動に追随しておらず、ダイヤ価格に大きな変化は見られない。
尚、ポインターの3EXHC及び1ct upのハイグレード商品は弱含みで推移している。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/13/2014」等より一部抜粋