ダイヤモンド市況概況
香港では中国人バイヤーの債務不履行懸念高まる、ムンバイではバイヤーの値引要求が激化2014/11/25
◆香港でのダイヤ需要は閑散期でもあり鈍化傾向。
ディーラーは中国政府による送金制限に起因した中国人バイヤーの債務不履行を懸念している。
在庫量が比較的多いため全体的に商品需要が低迷する中、1.0ctの商品需要が堅調。
ディーラーは、利益率を高めるため変形物やファンシーカラーのダイヤモンドに移行している。
香港は結婚シーズンであり、消費者需要は安定している。
◆ムンバイでの取引は、バイヤーが仕入れに慎重であり抑制されている。
0.50-0.70ct、1.0ctのG-K, VS-SI商品が堅調に推移する中、 0.30-0.40ctの商品需要が鈍化傾向。
市場には多く外国人バイヤーが見られるが、仕入においてより高い割引率を求めており取引量増加に繋がっていない状況。
研磨業者の資金繰りが改善されないことが主な懸念事項となっている。
米国及び東アジアでのプリンセス・カット(主に1ct up)の消費者人気を受け、市場ではクッション、オーバル、プリンセスの需要が高まっている。
金価格低下に伴い金製品の需要が上昇、結婚シーズンと相まって消費者の購買は安定している。
◆11/19のRapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2)は、平均価格・ベストプライス、全てのサイズで下落基調が続いている。
平均価格では0.3ctが-4.5%、3.0ctが-2.2%、ベストプライスでは0.5ctが-3.6%、0.3ctが-3.3%と、0.3ctは他のサイズに比べ、下落率が高い数値を示しているが、一部サイズには下げ止まり感もある。
◆周大福ジュエリーグループは、民主派デモによる影響で10月の売上高が昨年同月比17~24%減となった模様。
◆デジタル市場分析を行うコムスコア(comScore)は、米国の11月/12月のネット販売が16%増加し$61Bに達すると予想しており、ホリデーシーズンのインターネットでの宝石販売増加が期待されている。
◆国内では、蛍光性が強いSBやMBの1ctup D-F、IF-VVSなどのハイグレード商品需要が低下している。
海外市場で需要が無いため、安くてもバイヤーが手を出してこない状況。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 11/20/2014」等より一部抜粋