ダイヤモンド市況概況
香港ショー閉幕。大粒の高額ダイヤ需要が急激に減少2015/03/10
◆世界的なダイヤ取引で注目された香港ショーは、ダイヤの量及び出展者数共に前年を上回ったものの、ディーラーの期待に反し中国人バイヤーが少なく、来場者数は業者予想を下回った模様。
中国政府の反腐敗キャンペーンにより、大粒の高額ダイヤ需要が急激に減少。
3ctを超える高品質ダイヤの現状価格での販売が難しい状況下、0.50-0.90ct, G-K, SIの商品需要が堅調に推移。
1ct未満の鑑定書付ダイヤへの中国人中産階級の需要が高まっている。
◆インドでは多くのディーラーや地元バイヤーが香港ショーに参加したため、ムンバイ市場は静か。
研磨業者の利益率が低く市場では危機意識が高まる中、複数企業が財政難に陥っているとの報告がある。
ディーラーはやや低めの販売価格を維持しており、香港ショーでの狼狽売りは見られなかった。
1カラット以下のH-M、SI2-I2及びロット売りのパーセル商品に安定した需要がある。
ファンシー・シェイプでは、1ct未満のオーバル、マーキースのSI-Iが堅調で、0.5ct以上のクッションの動きも良い。
SIやピケなど低品質の原石需要が高い。
◆3/4付のRapNet Diamond Index(D-H,IF-VS2前月比)は、ほとんど全てのレンジで上昇。
平均価格は0.3ctが+14.6%、0.5ctが+14.0%、0.7ctと1ctが+7.9%となるなど急反発。
ベストプライスは2.0ctが+4.6%、1.5ctが+3.3%、3ctが2.7%とプラスとなったが、0.3ctのみ-0.2%となっている。
◆周大福の販売増加。
周大福は、前年同期比で売上高が9%増加したと報じた。
中国の旧正月商戦期間中に、中国本土での宝石の好調な販売が拍車をかけたとの事。
宝石が付いたジュエリーの既存店の全売上高は大型連休中に26%増、中国本土では62%増と急上昇したが、香港とマカオでは17%下落。
尚、中国本土での金製品の売上高は2%下落、香港とマカオでは38%急落した。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 3/5/2015」等より一部抜粋部抜粋