ダイヤモンド市況概況
6月の香港ショーは低迷、インドの研磨業者は需要悪化に伴い損失が拡大2015/07/07
◆6月の香港ショーは東アジアの高額品需要悪化を反映し低迷。
東アジアの主要バイヤーの多くは、6月の香港ショーに不参加であったとのこと。
小売業者は閑散期である夏季の在庫追加を回避。
1-3ctの需要は安定しているものの、0.50ct以下の需要は弱い。
香港の大手宝飾業者の在庫量は、ここ一年で大幅に増加した模様。
◆インドでのダイヤ取引は鈍化、市場心理が悪化している。
東アジアの需要が減速する中、米国の安定した需要により市場が支えられている状況。
ダイヤ業者は中国人バイヤーの支払い遅延に不満を抱いている。
支払い遅延により他の企業倒産が報告される中、Godhani Gemsは破産後、債権者との交渉に臨んでいる模様。
0.30-0.40ct及び3ct以上の大粒石の需要が鈍化する中、1ct, D-H, VS-SI, 3EXに安定した需要がある。
3ct以下のオーバルやペア、クッション需要が安定しており、エメラルドとプリンセスの需要が改善。
研磨業者の資金繰りはタイトで損失拡大に伴い生産を抑制している状況下、スーラットの工場閉鎖が噂されている。
◆7/1付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は、全般的に下落。
平均価格は0.5ctが-4.3%、0.7ctが-3.7%、3.0ctが-3.5%、0.3ctが-3.0%などと高い下落率。
ベストプライスも0.5ctが-2.8%、3.0ctが-2.4%、0.3ctが-2.3%、0.7ctが-1.8%などポインターと3.0ct以上の下落傾向が加速。
1.0ctはベストプライスが+0.4%(平均価格も-1.2%の最も低い下落率)で踏ん張っている印象に対し、0.5ctには以前の力強さはない。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 7/2/2015」等より一部抜粋