ダイヤモンド市況概況
香港市場はスロー、インドでの原石取引が劇的に鈍化2015/08/04
◆香港での研磨石の取引はスローだが安定している。
香港への富裕層の観光客は引続き減少傾向。
高額の買い物客は、日本や韓国など通貨安の国に流れているとアナリストは指摘する。
ダイヤモンドディーラーは、取引は少なくとも9月の香港ショーまで静かな状態が続くと予想。
◆インド市場は安定しているが、長期にわたる世界的な取引低迷に市場心理は弱い。
原石取引が劇的に鈍化。研磨業者は減産体制を維持している。
少量の新しい原石が市場に入ってきているが、研磨業者は膨大な研磨石在庫を削減するため、販売に重点を置いている。
1-1.50ct, G-J, VS-SIに安定した需要があるが、0.30-0.50ctは引続き弱い。
地元での需要鈍化に伴いダイヤ業者のIndia International Jewellery Show(8/6-10開催)への期待度は低いが、金製品のサプライヤーは、ここ最近の金価格下落が需要を喚起することを期待しており楽観的。
◆7/29付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は全てのレンジが下落。
ベストプライス・平均価格ともに下落率が激しい。
ベストプライスは、0.3ctが-5.8%、0.5ctが-4.5%、0.7ctが-3.9%などとポインターの下落率が特に高い。
1ct upは1.0ctが-2.9%は2.0ctが-2.4%、3.0ctが-2.0%、1.5ctが-1.7%となった。
平均価格もポインターの下落率が高く、0.3ctが-4.8%、0.5ctが-4.0%、0.7ctが-3.6%。
1ct upは2.0ctが-3.0%、3.0ctが-2.9%、1.0ctが-2.0%、1.5ctが-1.2%となった。
◆国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、インドの来年度(15年4月~16年3月)の経済成長率が7.5%に達し、中国の7.2%を上回って世界の主要国のトップに立つとの見通しを示した。
IMFは昨年末、16年のインドの成長率が6.5%となり、中国の6.3%を抜くと予想していた。
ただし、国内総生産(GDP)の規模は14年の時点で中国が10兆ドル(約1,200兆円)を超え、インドの約2兆ドルを大幅に上回っている。
ラガルド氏によれば、インドの経済規模は09年からの10年間で2倍に拡大し、ロシアとブラジル、インドネシアの3カ国の合計を上回る規模になることが予想される。
30年には同国の人口が中国を抜き、世界一となる見通し。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 7/30/2015」、CNN等より一部抜粋