ダイヤモンド市況概況
香港市場鈍化、インドでの原石取引低迷2015/10/27
◆香港市場はダイヤ需要が低迷する中、10/21の重陽節 (Chung Yeung Festival)の祝日が重なり鈍化。
需要は特定のアイテムに集中し、卸業者、ディーラーは在庫の購入を避けている状況。
一部ディーラーは香港の小康状態を避け、深圳でのビジネスに移行。
◆インドでの需要は例年を下回っており、ディーラーの警戒感が高まっている。
東アジア市場は静か。
米国ではブランド・ジュエリーにシフトしており商品購入が減少しているが、アイクリーンのSIには安定した需要が見られる。
原石取引低迷。
研磨業者はバーラトダイヤモンド取引所でのRio Tinto, De Beersの最初の原石販売にて値下げを要求。
研磨石の製造量は昨年対比で30~50%に減少。
◆NY-Israel DDC ショーは売り手がバイヤーの特定の注文を満たしており成功している。
De BeersとSignetの共同キャンペーン "Ever Us" two-stoneが報告される中、米国での販売期待が高まっている。
◆10/21付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はベストプライス・平均価格ともほぼ全てのレンジで下落。
ベストプライスは3.0ctが若干プラスに転じ+0.2%。
他は2.0ctが-3.1%、0.5ctが-2.8%、1.0ctが-2.3%とやや高めの下落率。
1.5ctと0.3ctは-1.5%、0.7ctは-0.2%となった。
平均価格の下落率は先週と比べるとやや高くなっている。
3.0ctと2.0ctが-3.9%、0.3ctが-3.6%、0.5ctが-3.2%、1.5ctが-3.0%、1.0ctが-2.6%、0.7ctが-2.3%。
◆De Beersの第3四半期の生産量が27%減、ALROSAの第3四半期売上高は44%減。
Anglo Americanによると、De Beersはより良い現在の取引状況を反映するために生産量を削減、この第3四半期の生産量が27%減の600万カラットとなった。
年間生産量は2,900~3,100万カラットとしていたが、2,900万カラット未満となる見通し。
ダイヤモンドメーカーの研磨石滞留在庫が生じている為、中国からの需要が鈍化し、原石売り上げの急激な低下が見られたという。
また、ALROSAのダイヤモンド売上高(第3四半期)は5億6,300万USドル(前年同期比44%減)となった。
季節的に需要の高まるホリデーシーズンが近づいているものの、中国の景気減速やインドの研磨工場への信用収縮など今後の需要見通しは不透明。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 10/22/2015」等より一部抜粋