ダイヤモンド市況概況
香港、マカオでのジュエリー販売低迷、中国需要は不透明2016/01/19
◆香港では、市場がクローズする旧正月を前に最終的な受注に対応している。
小売業者が2014年に仕入れた在庫が未だ残っており、取引は昨年より鈍化傾向。
RapSpec A2 (3X, none) 0.30-1ct、D-I、VS-SIが品不足により価格を維持している状況。
中国でのジュエリー販売は安定しているものの、香港、マカオは低迷。
中国の景気減速及び株価暴落により市場心理が悪化している。
◆インド市場は、安定した米国需要に支えられ堅調だが、中国の需要については不透明な状況。
2016年の市場は品不足により昨年より良くなるとディーラーは予想している。
RapSpec A2及びより高品質なダイヤモンド (3X、none)は供給量が限られており価格は底堅いが、多くのRapSpec A3及びより低品質なダイヤモンドの価格は軟調。
研磨業者は減産体制を維持しているが、第1四半期には少量の研磨石の供給が期待されている。
De Beers sightとALROSAの販売を前に原石需要は安定している。
◆1/15付、ラパポートダイヤモンド価格上昇
ラパ価格は1/3~1/2ct、VVS~SIを中心に2~6%上昇。
国内のポインター実勢価格はここ数カ月一部を除き大幅に下落しており、ラパの価格変更による影響は未知数。
◆2016/1/13付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)
ベストプライスは3.0ctが-1.6%と下落になったのを除き、全てのレンジで上昇。
0.3ctが+3.6%と高く、0.5ctが+2.8%、0.7ctが+2.4%、1.5ctが+1.9%と続き、他は微増。
平均価格は全てのレンジで上昇、0.3ctが+6.1%と強く、0.5ctは+2.2%、他はわずかに増加した。
◆六福集団、2015年10-12月期の既存店売上高は25%減
大手宝飾小売の一つである六福集団は、2015年10-12月期の小売事業の既存店売上高が25%減少したと発表。
地域別では香港・マカオが26%減、中国本土が10%減。
製品別では金製品が25%減で、その内訳は香港・マカオが26%減、中国本土が14%減。
ジュエリーは26%減で、香港・マカオが27%減、中国本土が2%増。
金製品の既存店ベースでの販売量(重量)は18%減で、香港・マカオが19%減、中国本土が10%減。
2015年12月末の直営店は159店で、香港が47店、マカオが10店、中国本土が96店、海外が6店。
中国本土の加盟店1,260店、韓国の加盟店1店を加えると、合計で1,420店となる。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 1/14/2016」、香港証券取引公告等より一部抜粋