ダイヤモンド市況概況
原石価格値下げにより研磨業者の収益性が改善、増産体制に移行2016/02/02
◆品不足により研磨石価格が堅調に推移している。
原石価格が低く抑えられているため研磨業者の収益性が改善し生産量が増加。
1月のDe Beersサイトでの原石販売額は、昨年12月の$248Mから$540Mと2倍強。
De Beersの原石価格は7-10%値下げされた模様。
RapSpec A2 (3X, none)、1ctの需要が高く、3VGよりも6-8%のプレミアム付で取引されている。
De Beers の2015年の生産量は28.7M cts.で12%減少、販売量は20.6M cts.で 40%減少した。
ALROSA の2015年の生産量は38.3M cts.と6%増加、販売額は$3.4Bとなり30%減少、重量ベースでは30M cts.となり25%減少した。
◆香港では中国の旧正月向けの注文が一段落し卸売市場はスロー。
一部ダイヤモンドディーラーや宝石の卸売業者が春節を前に休業に入る中、繁忙期の小売販売への関心が高まっているが、中国の景気減速や香港への観光客減少に伴い期待度は低い模様。
◆インドルピーの下落により国内需要が減少しておりムンバイでの市場心理は複雑。
1ct、G-J, VS-SIの需要が堅調。
良質のメレ価格はサプライヤーの在庫量も多く弱含みの状況。
受給バランスの解消に向け研磨業者は少しずつ生産量を増加させている。
生産量の増加に伴い、原石需要が改善。
◆2016/1/27付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)
平均価格は全てのサイズが上昇。
特に0.3ctが+5.5%、0.5ctが+2.8%となり、強い上昇傾向が続いている。
また2.0ctは+1.4%、1.5ctは+1.2%、他は微増となり落ち着いている。
ベストプライスは3.0ctが-1.4%となったのを除き、全てのレンジで上昇。
0.3ctが+4.6%、0.5ctが+3.3%、0.7ctが+3.2%と高いが、上昇率は先週より落ち着いている。
他は2.0ctが+1.7%、1.5ctが+1.6%、1.0ctが+0.9%と微増。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 1/28/2016」等より一部抜粋