ダイヤモンド市況概況
研磨業者の利益率改善、中国需要低迷により危機感増幅2016/03/15
◆香港ショーは、期待度の低かったダイヤ・ディーラーの予想を超えたものの、中国の消費者需要を反映しジュエリー部門が低迷、危機感を増幅させている。
研磨業者の利益率は、原石価格下落により改善されているが、原価の高い既存在庫は販売が困難な状況。
◆米国での取引は比較的スロー。
サプライヤーが価格維持を試みる一方、バイヤーは不足分補填のため商品を探している状況。
バイヤーはより安価なSI2-I1など低品質商品に移行している。
◆ムンバイ市場は鈍化。
インドの宝飾業者は、最近、政府予算に組み込まれた国内取引時に賦課される1%の税に対し抗議している。
0.30-1.99ct., G-J, VS-SI需要が堅調、3ctは軟調。
◆3月9日付のRapNet Diamond Indexはやや下落傾向。
平均価格は全てのサイズで下落、0.3ctが-2.1%とやや高めで他は微減。
ベストプライスは、3.0ctが-1.5%、0.7ctが-0.5%となった。
0.5ctが+1.6%の上昇となり、他は微増。
◆10.10ctの希少ブルーダイヤ、香港で競売へ
競売大手Sotheby'sは、10.10ct、オーバルのブルーダイヤモンド(Fancy Vivid Blue/IF)が4月5日の香港オークションに出品されると発表。
アジアで競売にかけられた宝石類としては最高額となる3,000万~3,500万ドル(約34億円~40億円)の落札価格が見込まれるという。
「De Beers Millennium Jewel4」と名付けられたこのブルーダイヤは、南アフリカのカリナン鉱山で採掘され、2000年に英ロンドンのミレニアム・ドームで展示されていた12個のダイヤのうちの一つ。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 3/10/2016」、AFP等より一部抜粋