ダイヤモンド市況概況
アントワープ厳戒態勢、インドの原石市場は停滞気味2016/03/29
◆ベルギー・アントワープは、ブリュッセルでのテロを受け厳戒態勢。
◆香港市場は、3月の香港ショー後安定しており市場心理が改善している。
GIA dossier付商品と1ct、D-H、VS-SIの需要が堅調。
観光客のジュエリー購買額減少に伴い小売販売が低迷。
◆ムンバイでの取引は、特定アイテムの需要が安定しておりディーラーは楽観視している。
研磨業者の生産量増加に伴い、研磨石の在庫量が増加。
1ctの商品及び0.30-0.99ct、G-H、VS-SI需要が堅調。
ディーラーは欧州での需要が鈍化する中、米国及び東アジアの限られた需要に着目している。
宝飾業者は1%の物品税導入に対する19日間のストライキを終了、政府は導入に関して緩和する方向で検討している模様。
3月のALROSAによる原石販売後、ロシアの原石が数%乗せ、60~90日の掛売で取引されており原石市場は停滞気味。
◆3月23日付のRapNet Diamond Indexは下落傾向。
平均価格は1.0ctの+0.3%を除き全てのサイズでわずかに下落。
一方ベストプライスは、0.7ctが-0.7%、1.5ctが-0.2%の微減となり、他は微増。
◆周生生の2015年の売上高が1%下落。
宝飾小売大手の周生生は、2015年の売上高が21.6億ドルとなり1%下落したと発表した。
香港、マカオでの売上高は10%下落、グループの売上高は24.6億ドルに低下した。
2015年は中国株の大暴落等により中国経済が減速し人民元が弱くなったため、香港での観光客の支出が抑制された。
一方中国本土では、宝石類の小売売上高は11%上昇し善戦したとの事。
◆米国の消費者物価指数、ジュエリー価格は+3%、腕時計+9%
米国労働統計局によると、米国の消費者物価指数(CPI)はジュエリーが前月比2.9%上昇、前年同期比では6.2%の上昇となった。
COMEX(ニューヨーク商品取引所)の金価格が9%上昇した事が寄与したとみられる。
腕時計は前月比8.9%上昇し、前年同期比では8.5%の上昇となった。
Rapaport® Diamonds.Net「Market Comments 3/24/2016」等より一部抜粋