ダイヤモンド市況概況
香港での小売環境悪化、周大福2016年度決算46%減益2016/06/14
◆香港でのダイヤモンド取引は静か
サプライヤーは、香港ショー(6/23-26)の準備を進めている。
宝飾業者は香港への観光客減少に伴う小売環境悪化に注視している状況。
中国での宝飾品販売は安定している。
周大福は、個々に最適化された購買体験を求める消費者増加に着目している。
◆インド・ムンバイでは外国人バイヤーが商品を探しており、夏期休暇後通常の取引に戻っている。
米国需要は安定しているが、ディーラーは消費者心理について懸念している。
小粒ダイヤ需要は弱いものの、GIA dossier需要は堅調。
5月のDe Beers、ALROSAの原石供給量過多の影響か、原石取引は静か。
夏期休暇後も研磨石の生産量は一定レベルを維持しており、来月にかけて在庫量増加が予想される。
◆6月8日付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は引続き弱気モード。
ベストプライスは、0.3ctが-1.6%、2.0ctが-1.2%、1.5ctが-1.1%の下落。他は微減微増。
平均価格は0.7ctと1.0ctが横ばい、3.0ctのみ+0.2%の微増となり他は全サイズで下落。
◆周大福決算、2016年度利益が46%下落。
宝飾チェーン最大手の周大福が決算を発表。
香港への観光客減少と中国本土の個人消費の冷え込みから、2016年度(2015年4月~2016年3月)の利益が46%下落し3億8,360億USドル、売上高も12%下落し73億USドルとなったと発表。
中国本土での売上が11%の下落、香港マカオ地区では15%下落した。
Rapaport®Diamonds.Net「Market Comments 6/9/2016」等より一部抜粋