ダイヤモンド市況概況
市場心理弱く、研磨石需要鈍化2016/07/05
◆英国のEU離脱による経済の不確実性及び香港ショーへの失望感から市場心理は弱い。 中国人バイヤーの大幅な値引き要求や米国人ディーラーの7月の休暇突入により研磨石の取引はスロー。
◆インド・ムンバイでは、中国需要鈍化に加え米国での休暇を前にバイヤーもまばら。 バイヤーは在庫構築を回避、需要は受注ベースでより高い割引を求めている。 1 ct.、D-H、VS-SIに安定した需要がある。 3ctはSIにのみ需要があり、他は鈍化。 研磨業者の生産レベルは安定している。 工場が入手する新たな原石は7月のDe Beersサイト以降となる。 小規模研磨業者からの原石需要が堅調のため、原石取引は安定している。
◆小売業者は、市場動向の把握及び掘り出し物目当てで香港ショーを訪問。 サプライヤーは、値引き販売に応じた模様。 カットの良いファンシーシェープとファンシーカラーの需要が高まっている。
◆6月29日付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は継続的に弱気モード。 ベストプライスはほぼ全サイズで下落となった。 3.0ctが-2.1%、0.3ctが-1.7%、1.5ctが-0.9%、1.0ctと2.0ctが-0.7%、0.5ctが-0.3%となり0.7ctは横ばい。 平均価格は全てのサイズが下落。 先週と変わり大粒石が下落へと転じ、2.0ctが-1.3%、3.0ctが-1.1%となり、他は微減。
◆De Beersがクウェートに直営小売の第1号店をオープン。 De Beersは、中東ではドバイとバーレーンの二か所だけだった直営店を、クウェートにもオープンした。 一流で名高いショッピングモール"Avenue"に145平方メートルの店舗を開設することにより、現在のロンドン、ニューヨーク、パリ、北京、上海、香港、東京のDe Beers店を補完し販売網を拡充する。
Rapaport®Diamonds.Net「Market Comments 6/30/2016」等より一部抜粋