ダイヤモンド市況概況
研磨業者の在庫量増加により資金繰り悪化、大幅な割引率で研磨石販売2016/07/19
◆香港での研磨石取引は、中国全土での宝飾品需要低下により鈍化。
大手小売店は10年に及ぶ拡大路線に終止符を打ち、店舗統合に着手している。
金価格上昇により投資需要が増加しており、宝飾業者は金製品に着目している。
高額品の需要が鈍化する中、ブライダルにおける販売がダイヤモンドの需要を支えている。
◆インドではディーラーが余分な研磨石の供給を回避しており、研磨業者の在庫量が増加している。
ここ半年間で原石買いを推し進めた影響で資金繰りが悪化している。
ある研磨石サプライヤーは、取引量を増やしキャッシュフローを改善するため、大幅な割引率で販売している。
米国市場は休暇期間のため静か。
インドの国内需要は低迷、中国は安定しているが、香港はスロー。
研磨業者の生産量は安定しているが、De Beers の6月サイトから原石需要は減少。
◆7月13日付RapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は全てのサイズで下落。
ベストプライスは3.0ctが-2.4%、0.3ctが-1.2%、他は微減。
平均価格は3.0ctが-4.2%、2.0ctが-3.4%、1.0ctが-2.1%、1.5ctが-1.7と大粒石の下落率が高い。
他は、0.3ctが-1.6%、0.7ctが-1.5%、0.5ctが-1.0%。
◆6月のベルギーでのダイヤモンド取引は不振
6月のベルギーにおけるダイヤモンド取引は輸出入、原石・研磨石共に低迷し、前2か月の好調な結果とは対照的。
研磨石の輸出金額は17%減少し11.5億ドル、重量は9.9%減少し502,314ct(平均価格は8.3%減少しUSD2,280/ct)
研磨石の輸入は12%減少し12.2億ドル。
原石の輸入は11%減少し9億4,530万ドル、輸出は16%減少し9億5,980万ドルとなった。
Rapaport®Diamonds.Net「Market Comments 7/14/2016」等より一部抜粋