ダイヤモンド市況概況
香港の市場心理弱まる、インド市場は非常に静か2016/11/08
◆香港市場は安定しているが、9月の香港ショーでの活気は持続せず市場心理は弱い。
香港の小売業者は、クリスマス・シーズンに向け販売促進を加速。
最近のゴールデン・ウィーク期間中、観光客数は増加したものの消費は減少。
◆インド市場はほとんどの企業がDiwaliのためクローズしており非常に静か。
ディーラー間取引は11月14日再開予定、工場は11月21日までクローズ。
Diwali期間中の金の販売が堅調との報告により、結婚シーズンへの期待が高まっている。
原石市場はスロー、研磨業者はDiwali後の増産を予定している。
◆11月2日付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)は一部を除き下落。
ベストプライスは0.5ctが-2.5%、1.0ctが-2.4%、0.7ctが-1.2%と低調。
他3.0ctが-0.6%、0.3ctが-0.4%、1.5ctが-0.3%と僅かに減少、2.0ctのみ+0.1%と微増。
平均価格は0.7ctが-1.0%、0.5ctが-0.8%、0.3ctが-0.7%、1.0ctが-0.4%となりポインター中心にやや下落。
一方、大粒石は3.0ctが+0.5%、2.0ctが+0.4%、1.5ctが+0.1%と微増。
◆香港の研磨石輸入落ち込む
DFHK(Diamond Federation of Hong Kong:香港鑚石総会)のデータによると、イスラエルとベルギーからの出荷が落ち込み、1~9月の9か月間の輸入は金額ベースでは132億ドルと2.4%減少、重量ベースでは1,460万カラットと2.9%増加した。
輸入相手国別では、イスラエルが11%減の14.3億ドル、ベルギーが9%減の14.4億ドルとなった一方、インドが+3.5%、米国が+4.6%と増加。
一方、輸出は101.6億ドルと2%増加。中国本土向けが27%増の20.6億ドル、インド向けが6%増の21.2億ドル、UAE向けが7%増の11億ドルとなった。
反面、米国、ベルギー、イスラエルは下落。
原石輸入は10億ドルとなり16%減少、輸出は14.7億ドルと18%増加した。
◆米国の宝飾店売上、2.1%減少の22億2千万ドル
米国労働統計局のデータによると8月の米国の宝飾店売上は22億2千万ドルと前年比2.1%減少した。
今年最初の8ヶ月間の売上高は18億1,700万ドルと1.2%増加。
9月の宝石の消費者物価指数(CPI)は、季節変動未調整の為、前月比-2.6%の下落だが、価格は1年前と比較し5%増加。
時計のCPIは0.4%の下落だが、1年前と比較すると7%増加している。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 11/3/2016」等より一部抜粋