ダイヤモンド市況概況
ブラックフライデー皮切りに市場心理改善、インド企業資金繰り悪化2016/11/29
◆ブラックフライデー(11月の第4金曜日)を皮切りにホリデーシーズンが幕開け、市場心理が改善している。
小売業者の割引率は非常に高く、メイシーズではファインジュエリーを7割引で販売。
13年ぶりのドル高により、中国やインドでは需要の見通しに慎重。
◆米国では、失業率が低下し消費者マインドが改善、12月の金利引き上げの可能性が高くドル高の見通し。
研磨石市場は安定しているが、取引量は前年割れ。
ディーラーはホリデーシーズン向けに需要が堅調な1 ct.、G-H、VS2-SI1の在庫を補充。
◆インドでは、一部紙幣の使用中止により資金繰りが悪化、ダイヤモンド市場は静か。
スモールサイズ及び低品質ダイヤモンドの現地需要が激減。
Diwali休暇からワーカーが復帰、研磨工場はゆっくりと再稼働。
資金繰り悪化と低い利益率により原石需要が減少。
◆香港では、International Jewelry Manufacturers'Show(11/24-27)への需要押上げ期待により研磨石取引が鈍化。
中国元が対ドルで下落、中国での需要に警戒感。
周大福の上半期の収益は28億ドルと24%減少、利益は1億6,400万ドルで19%減少。
香港の小売売上高は減少を続けている。
◆11月23日付のRapNet Diamond Index(D-H、IF-VS2、前月比)はまちまち。
ベストプライスは0.5ctが-1.1%、0.7ctが-0.9%、1.0ctが-0.02%となり一部ポインターが低調。
一方3.0ctは+3.5%、2.0ctが+1.8%と上昇し他は微増。
平均価格はほぼ全てが微減。
3.0ctが-1.0%、1.5ctが-0.6%、1.0ctと0.7ctが-0.3%、0.5ctが-0.2ct、2.0ctが-0.1%の下落、一方0.3ctは+0.8%。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 11/24/2016」等より一部抜粋