ダイヤモンド市況概況
ホリデー・シーズンでの販売期待高まる、インド企業は業務正常化を模索2016/12/13
◆ジュエリー販売の繁忙期を迎え、研磨石市場は安定。
インドの高額紙幣廃止によりスモール・メレ需要は大幅減少、大粒石への影響は比較的少ない。
De Beersの1-12月原石価格指数は-5%となり、研磨業者の収益性は昨年より良好。
GIAが合成メレ検査サービスを開始。
◆米国:ホリデー・シーズン期間中での取引改善への期待感から市場心理が改善。
宝飾業者からの委託に関する問い合わせが増加。
1ct、H-J、VS-SI、RapSpec A3+に安定した需要が見られる。
メレ市場は静か、ペア・シェイプの需要が堅調。
小売業者は最終的な休日での売上向上のため、販売促進費用を増加させている。
◆インド:ディーラーは、11月の高額紙幣使用中止による混乱からの業務正常化を模索。
Diwali休暇後、大手輸出業者は通常の事業活動を再開。
小規模ディーラー及び研磨業者は、地元宝石商の低需要と新通貨に対する法律への適合を試みている。
米国及びイスラエルのディーラーは、堅調な米国需要に着目している。
De Beers及びALROSAの12月の販売期間中、原石の取引は安定。
◆香港:中国の旧正月向に安定した受注があり、市場心理はやや改善。
バイヤーの仕入は、需要が高い0.30-1ct、G-J、VS-SIなど低価格帯の商品に移行。
小売業者は、ドル高による中国人観光客の支出への影響を懸念している
10月のジュエリー、時計、高額品の販売はここ1年間で-20%から-0.1%となり減速が緩和。
宝飾業者は、売上改善のため販売価格を引き下げ、利益率を抑制。
◆12月7日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は弱含み。
ベストプライスは、3.0ctが+3.2%と上昇率が高く、他は2.0ctが+1.2%、1.0ctが+0.8%。
一方、0.5ctが-2.2%、0.7ctが-1.5%と下落率がやや高く、1.5ctが-0.3%、0.3ctが-0.1%と微減。
平均価格は1.0ctのみ+0.1%と微増、他は全て下落。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 12/8/2016」等より一部抜粋