ダイヤモンド市況概況
オンラインショップの市場占有率拡大、HPHT合成ダイヤへの移行が加速2017/01/24
◆宝石商はホリデーシーズン後の在庫補填を始めており、市場心理が改善。
オンラインショップは実店舗よりも市場占有率が圧倒的に高い。
価格重視のバイヤーは、低品質の天然ダイヤモンドの代わりにHPHT合成ダイヤモンドに移行している。
◆インド:ムンバイでは外国人バイヤーが安売り商品を探しており、取引が改善。
ディワリ以降の新たな供給は、未だ製造中のため高需要商材が品薄。
輸出中心の工場が生産レベルを上げており、原石需要は堅調に推移。
高額紙幣廃止の問題により、低品質商品が引続き弱含み。
資金繰り悪化により、小規模研磨業者は慎重。
◆香港:中国の旧正月のため卸業者が休暇中のため、ディーラー市場は静か。
安定した需要の0.30 -1 ct、E-J、VVS-SI RapSpec A2+ダイヤモンドの最終注文が入っている。
良質のファンシーカラーダイヤモンドやハイエンドの宝石需要が高い。
大手宝飾業者は低水準であった昨年対比で販売増を伝えており、中国本土の旧正月への期待が高まっている。
香港政府は観光客増加を促すためビザの要件を緩和しているが、以前として弱含みの状況。
◆1月18日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は、先週に続いてほぼ全面安となり、下落率が拡大。
平均価格は全サイズで下落。先週は微増の3.0ctが-3.0%と反落。
0.5ctの-3.4%を筆頭に、2.0ctと1.0ctが-2.7%、0.7ctが-2.0%、1.5ctが-1.2%、0.3ctが-0.8%。
ベストプライスもほぼ下落。3.0ctのみ辛うじて+0.1%と微増。
0.7ctが-2.2%と下落率がやや高く、0.5ctが-1.3%、1.0ctが-0.9%、2.0ctが-0.8%、0.3ctが-0.6%、1.5ctが-0.5%となった。
◆六福珠宝、第3四半期の売上高は10%の減少に留まる。
同社の既存店売上高は、中国本土では+5%と改善されたが、香港では-11%となっており、香港での継続的な減少が上回っているため、全体的には10%の減少となった。金製品は-11%、宝飾品は4%の減少となっている。(六福の自営店舗の香港47か所、マカオ10か所、中国本土129か所のみの数字)
周大福の決算同様、市場のファンダメンタルズが安定した事を反映している。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 1/19/2017」等より一部抜粋