ダイヤモンド市況概況
研磨石の取引改善予想により、研磨業者は増産体制2017/02/07
◆中国旧正月の期間中、東アジアのディーラーは休暇中のため研磨石の取引はスロー
軟調な1ct需要及び、原石価格高騰が研磨業者の利益を圧迫している。
LVMH 2016のジュエリー販売は37億ドルと5%増加。
◆インド:外国人バイヤーの大幅な値引き交渉により取引は停滞気味。
小売業者は在庫を抱えており新規の大量注文はほとんどない。
サプライヤーは、香港ジュエリーショー(2/28)で東アジアの需要と研磨石価格の動向を見極めたい状況。
大規模なDe BeersとALROSAの原石販売後、原石取引は堅調。
2月から3月にかけ研磨石の取引改善が予想され、研磨業者は増産体制。
◆香港:香港・中国をはじめとする東南アジア市場は、春節休暇の為動きがなかったが、ディーラーは今週から動きが出てくる模様。
消費者は旅行か家族と過ごしており、ジュエリー販売の繁忙期は静か。
酉年の中国本土でのジュエリー需要が改善の兆し。
周大福は、中国の若年層をターゲットにPandoraのような低価格ジュエリーを扱う「Monologue」を開設する。
◆2月1日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は、平均価格・ベストプライスとも全てのサイズが下落、特に0.5ctの下落率が高い。
平均価格は0.5ctが-2.9%、1.0ctと0.7ctが-2.4%、2.0ctが-2.1%と高い下落率を示し、1.5ctが-1.5%、3.0ctが-1.2%、0.3ctが-0.2%と続く。
ベストプライスは0.5ctが-3.5%と突出して高い下落率を示し、0.7ctの-2.1%が続く。
1.5ctが-1.2%、2.0ctが-1.1%となり、他は微減。
◆ALROSAの年間原石生産量、2016年は3,740万ctと2%減少。
2015年のダイヤ市場環境に合わせ在庫を減らす為、昨年の第2と第3四半期は沖積鉱床からの生産を削減。
第4四半期は地下鉱山からの生産が増加(10%増の950万ct)したものの、年間では3,740万ct となり2%減少した。
同社は昨年年初に2,200万ctあった備蓄量を削減する目標を掲げ、また販売数量が4,010万ct と34%増加し、在庫は約290万ct減少した。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 2/2/2017」等より一部抜粋