ダイヤモンド市況概況
市場に高価格原石投入、研磨石の供給過剰に警戒感2017/02/14
◆研磨石の供給量削減と高価格原石が研磨石価格の下支えとなり、ダイヤモンドの需要は安定している。
研磨石の需要増加が見込めない状況下、1月の市場に10億ドルを超える新たな高価格の原石が投入された。
高価な研磨石の供給過剰が予想される。
旧正月での金製品の売行きは良好、宝石がセットされた宝飾品は停滞気味。
米国の小売業者は、バレンタインデーでダイヤモンド・ジュエリーの繰延需要の掘起しに期待。
◆インド:高額紙幣廃止の影響が薄れつつあり、市場心理が改善。
小売業者は、結婚シーズンでの需要増加に伴い2カ月間停止していた仕入を再開。
ダイヤモンドバイヤーは、香港ショー(2/28)での予想される取引増加に慎重。
小規模工場では、限られた資金量に依然として警戒感があるが、研磨量は安定している。
◆香港:ディーラーは旧正月の休暇から戻りつつあり卸売市場は静か。
春節の休暇期間中、香港は価格に敏感な低所得層地域からの中国人を引き寄せており、観光客数は安定している。
中国では金需要が宝飾品の販売を促進する一方、高額品よりも一般的な消費が好調。
0.30-0.70ct、F-H、VS-SI需要が安定している。
ファンシー・カラー・ダイヤモンドや色石は無色のダイヤモンドよりも利幅が大きい。
◆2月8日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は、ほぼ全てのサイズが下落、引き続き0.5ctの下落率が突出。
平均価格は0.5ctが-3.1%、1.0ctが-2.3%、0.7ctが-2.2%、2.0ctが-2.1%と下落率が高い。
他1.5ctが-1.6%、3.0ctが-1.2%、0.3ctが-0.2%と続いている。
ベストプライスは2.0ctのみ+0.1%と微増。
0.5ctが-2.3%となり、他は微減。
◆周大福、春節期間中の売上は中国国内では上昇
周大福によると、旧正月期間中(1/14~2/3)の中国本土での小売売上高が4%上昇(既存店売上高は1%の上昇)となり、香港での売上を上回った。
総売上高の増加には金製品の売上が大きく寄与しているが、今年の休暇期間にはバレンタインデーが含まれていない為、本土での宝飾品の売上高は20%の減少となった。
対照的に香港とマカオの小売売上高は11%の減少(既存店売上高は7%減少)、宝飾品の売上高は37%の減少となった。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 2/9/2017」等より一部抜粋