ダイヤモンド市況概況
香港ショーへの期待高まる、大手研磨業者が増産体制2017/02/21
◆香港ショーへの期待が高まり市場心理が改善。
サプライヤーは研磨石価格が原石価格に追随し、研磨業者の収益増加に繋がることを期待している。
International Diamond Weekでの大粒石とファンシー・カラーダイヤモンドの安定した需要は、ディーラー市場を高揚させている。
◆インド:ムンバイの外国人バイヤーや地元のディーラーは確信を得ており研磨石の取引が改善。
高額紙幣廃止の影響は減少しているが、農村地域の小規模研磨業者は、通常の事業活動を再開するために必要な銀行口座を開けないという懸念が残っている。
大手研磨業者は、売れ筋商品の不足を埋めるため研磨石の生産量を増加させている。
アジアのGIA dossierに安定した需要が見られる。
米国では、I1〜I3需要が良好。
De Beers サイト(2/20-24)を前に原石取引が堅調。
◆香港:旧正月の休暇から戻ったディーラーは、香港ショーの準備に入っている。
1ct、G-I、VVS-VS、VG+のGIA付、0.30-0.50ct、D-J、VS2-SI1の需要が堅調。
バイヤーは、香港で良質の商品を研磨地よりも手頃な価格で探している。
ジュエリーの卸売注文は、中国本土での消費者需要の増加に伴い改善。
2016年、香港でのジュエリー及び高級品の販売額が92億ドルと17%減少したことに、小売店は警戒している。
◆2月15日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は、ごく一部に改善の兆しがあるものの、0.5ctを筆頭に低迷。
平均価格は0.3ctのみ+1.2%と上昇、他は0.7ctと0.5ctが-1.2%、1.5ctが-1.1%、1.0ctが-0.9%、2.0ctが-0.6%、3.0ctが-0.2%と下落。
ベストプライスは0.5ctがー2.3%と下落幅が高く、他は微増微減とまちまち。
◆ボツワナの2016年度原石輸出が増加に転じる
2015年、ボツワナの原石輸出は研磨石の供給過剰と原石価格高騰により-34%と急落。
ボツワナ銀行によると、ダイヤモンド市場が回復した結果、2016年の原石輸出は40億2,000万ドルと54%増加。
「景気見通しは前向きであり、2016年には2.9%の経済成長が見込め、2017年には4.2%に達すると予測されている」と、財務・開発計画大臣のKenneth Matambo氏が予算演説で述べた。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 2/16/2017」等より一部抜粋