ダイヤモンド市況概況
市場心理改善、米国・中国需要が堅調2017/03/07
◆米国:ダウが21,000ドルに達し景況感が大幅改善、米国市場は楽観的。
ディーラーは香港ショーのトレンドを注視しており、研磨石の取引は安定している。
1-2ct、G-J、VS2-SI2需要が堅調、RapSpec A2+の良質な商品が品薄状態。
ブライダル需要に支えられ宝飾品小売りは良好。
◆インド:多くのディーラーの香港訪問に伴いムンバイは比較的に静か。
外国人バイヤーも少数。
GIAドシエの受注が安定しており、市場心理が改善。
廃貨政策の影響が薄れ、市場が活性化している。
大手研磨業者は、生産と販売の刷新に投資しており強気の姿勢。
10月から12月にかけて、廃貨政策による資金繰り悪化にかかわらずGDP成長率は7.4%増加。
◆香港:香港ショーにて市場心理が改善。
独立系の中国小売店業者は、香港の主要宝飾業者より楽観的。
ディーラー需要が堅調、地元の市場心理が改善。
市場には大量の低品質ダイヤモンドが溢れている。
◆3月1日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)はまちまち。
0.5ctなど依然として一部のサイズが低迷しているが、底打ち感が見られる。
平均価格は0.5ctが-2.0%、0.7ctが-1.3%と下落率がやや高く、他は横ばい。
ベストプライスはまちまち。0.7ctが-0.5%、3.0ctが-0.4%と下落。1.5ctが+1.5%、0.3ctが+1.3%と上昇し他は微増。
◆米国のダイヤ研磨石輸入は安定的。
政府のデータによると、2016年の研磨石の輸入は0.3%減の233億3,000万ドル、重量ベースでは1,080万ct で2.6%減少、平均価格は2,126ドルで2.4%増加した。
インドからの輸入は86.2億ドルで17%増、香港と中国からは15.5億ドルとなり14%増加した。
一方、イスラエルからの輸入は70.8億ドルとなり15%減少、ベルギーからは32.9億ドルで11%減少した。
◆CanadaのGahcho Kué鉱山が商業生産ベースに乗る。
De BeersとMountain Province Diamondsの合弁事業のGahcho Kué鉱山の生産量が商業ベースに乗ったと発表。
これは鉱山の経営陣が意図した通りに操業できるようになったことを意味している。
鉱山は昨年8月1日に開始し、9月20日から正式に操業開始。このプロジェクトで約5,400万ctの原石を生産、CanadaのNorthwest準州に37億9,000万ドル(53億カナダドル)の経済効果をもたらすと期待されている。
Rapaport@Diamonds.Net「Market Comments 3/2/2017」等より一部抜粋