ダイヤモンド市況概況
ラスベガスショーを前に市場は様子見の状況2017/05/16
◆香港:多くのディーラーが未だ休暇中の中、卸売市場は安定している。
中国での小売改善に伴い市場心理が上向いているが、消費者は低価格帯の商品に移行している。
0.50-1ct, D-H, VS-SIのディーラー需要が安定している。
カラーダイヤモンドや宝石、特に2ctを超えるサイズへの消費者の関心が高まっている。
大手宝飾業者は、電子商取引やモバイルプラットフォームの成長の可能性を模索している。
◆インド:0.50-0.90ct, SI需要が堅調だが、市場は比較的スロー。
5月の学校の休みに合わせて、一部のディーラーは休暇を取っている。
外国のバイヤーはラスベガスショーに先んじて商品を探しているが、サプライヤーはショーを前に価格を堅持している。
大手研磨業者は生産を増強しており、研磨石の在庫量が増加。
原石の強い需要が続いている。
◆5月10日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は、ほぼすべてがわずかに減少、全般的に活気がなく市場は様子見の状況。
平均価格は0.7ctが-0.6%、1.5ctが-0.5%、0.5ctが-0.4%、2.0ctと1.0ctが-0.3%などと微減。一方、0.3ctは+0.5%、3.0ctは+0.4%と微増。
ベストプライスは0.7ctと0.5ctが-1.1%となり、特にポインターが弱い。
また、0.3ctは+0.1%となり上昇に歯止めがかかっている。
1ct以上は微増微減で、3.0ctは+1.5%と先週よりも上昇率が鈍化した。
◆ベルギーの4月の研磨石輸出が激減、香港と米国への出荷減少が影響。
アントワープ世界ダイヤモンドセンター(AWDC)の発表によると、研磨石輸出は7億7,940万ドルと前年比13%減少、重量ベースでは376,528ctと前年比17%減少、平均価格は2,070ドル/ctと4%上昇した。
米国向け輸出は1億7,250万ドルと39%減少、香港向けは1億2,270万ドルと25%減少した。
アラブ首長国連邦は1億1,208万ドルと9%減少、これら3国はベルギーの研磨石輸出の半分以上を占めていた。
Rapaport Diamonds.net等より、一部抜粋