ダイヤモンド市況概況
電子商取引加速、研磨石市場はスロー2017/07/19
◆休暇モードの最中、ダイヤモンド市場は静か。
研磨石の在庫量は、第3四半期を通してディーラーが見るのに十分な量を確保。
今年5月、インドへの原石販売は18億ドルとなり研磨業者は高い生産性を維持。
AmazonのPrime DayがBlack FridayやCyber Mondayの売上を上回り、電子商取引が加速。
◆インド:米国のバイヤーが夏期休暇中のため研磨石取引はスロー
ラスベガスショー以降、受注が予想より少なく、低品質のピケ需要が鈍化。
研磨業者は、需要低迷に関わらず研磨量を維持しており、研磨石の在庫量が増加。
モンスーンシーズンでの小売販売は好調、大手小売業者は税制改革の恩恵を受けることを期待しており、地元でのジュエリー販売の見通しは明るい。
◆香港:ディーラー市場は慎重、需要は低価格帯に移行している。
高品質SIと、0.30~0.50ct、F-H、VS-SI、VG 以上のGIA付ダイヤモンド需要が良好。
第1四半期以降観光客が増加、小売業者は楽観的。
Brick-and-mortar jewelersは通販業者との価格競争を静観。
宝飾業者は夏の販売促進のため、値引き及び販促活動を加速している。
◆7月12日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は全面安。
特に0.5ctは4%以上の大幅下落となった。
ベストプライスは0.5ctが-4.0%、2.0ctが-2.2%、0.7ctが-2.0%、0.3ctが-1.6%、3.0ctが-1.1%、1.5ctと1.0ctが-0.6%。
平均価格は0.5ctが-4.2%、0.7ctが-2.4%、0.3ctが-1.8%、3.0ctが-1.6%、2.0ctと1.5ctと1.0ctが-1.0%と下落。
◆周大福、回復・成長へ足固め
宝飾大手の周大福は4~6月期も回復基調が継続、中国本土で+17%、香港マカオ地区で+7%の売上増加を発表。
ただし、既存店売上はそれぞれ+11%、+5%で金製品売上が数字を支えているが、宝飾品売上が振るわず、本土では辛うじて+3%と増加したものの、香港マカオ地区では-4%と減少した。
過去2年間、中国経済減速による本土からの観光客減少により販売が低下したが、数値の改善は回復への足固めになると見られる。
Rapaport Diamonds.net等より、一部抜粋