ダイヤモンド市況概況
周大福、Tマークブランド立上げ、トレーサビリティに着目2017/08/22
◆ベルギーとイスラエルのディーラーが休暇を取っていたためダイヤモンド取引はスロー。
9月の香港ショーへの期待が高まるにつれ、中国市場が着目されている。
米国需要が安定して推移する中、宝石商は委託により商品を調達しており、不必要な在庫を避けている。
◆インド:研磨石の取引はスロー、ディーラーは9月の香港ショーで需要が改善されることを望んでいる。
米国及び東アジアからのSIの注文が安定しているものの、VVSは弱い。
研磨量は安定しており、在庫量が増加している。
原石需要軟化、流通市場では割増価格が1桁台に落ち込んでいる。
10月19日のDiwali祭を前に宝飾品の小売販売が堅調。
◆香港:安定した研磨石市場は、中国での需要増加を牽引している。
ディーラー心理は9月の香港ショーを前に改善。
1 ct、D-F、VS2-SI2、RapSpec A2+ (3Ex、蛍光無し)の需要が安定。
大粒ダイヤや高品質ダイヤの需要は弱い。
中国のブライダル需要は堅調、ファッション・ダイヤモンド・ジュエリーが人気。
◆8月16日付のRapNet Diamond Index(前月比、D-H,IF-VS2)は先々週からの流れと同じく、1ct以上の平均価格の一部を除き下落。
引き続きポインターはベストプライス・平均価格ともに下げている。
ベストプライスは特にポインターの下落率が高く、0.5ctが-2.9%、0.3ctが-2.0%、1.5ctが-1.5%、1.0ctと0.7ctが-1.3%、3.0ctが-1.1%、2.0ctが-0.1%となり全面安。
平均価格は1.0ct未満が全て下落。0.5ctが-1.3%、0.3ctが-0.7%、0.7ctが-0.1%。
他方、3.0ctが+3.4%、2.0ctが+2.4%、1.0ctが+1.6%、1.5ctが+1.5%と上昇。
◆周大福が追跡可能なダイヤモンドブランド「Tマーク」を発表
周大福は、独自の「Tマーク」を刻印した新しいダイヤモンドジュエリーブランドを立ち上げた。
先週香港でデビューしたTマークコレクションの各ダイヤモンドには、特許取得した技術による独自のシリアル番号が刻印されており、起点から生産までの経路を追跡することが可能。
同社は、香港、マカオ、中国本土の約200店舗で新コレクションを展開していると発表。
周大福は昨年、ブランドを強化するために「追跡可能(Traceable)で透明性(Transparent)が高く、真実(Truthful)で思いやりのある(Thoughtful)」ダイヤモンドをマーケティングする「4Ts」基準を発表した。これらのトレーサビリティの取り組みの一環であるTマークは、0.15ct、K-SI以上のほとんどの石に刻印される。
Rapaport Diamonds.net等より一部抜粋