中空の貴金属製品で、中に異素材が充填されている場合もあります。
異素材が充填されている貴金属製品
アンティークの手鏡や燭台は、軽さや機能を損なわないバランス(重心)が必要になります。
そういった場合、外層は銀(Ag925等)で中身に木の骨組みや松脂、蜜蝋等の異物が充填されているケースもあります。
例. 銀置物(詰め物有)
銀製トロフィーでも台座に繋ぐためのボルトとナットが鉄製、バランスを取るために鉛の重石を台座に内包している場合もあります。
重量をごまかし、商品の価値を実際よりも高く見せる目的というよりも目的機能に沿ったものです。
しかし金・銀製品を地金ベースで見積りや買取りする際には、こういった内包物を見逃すと大きな損失となります。
ポイント
内包物が発見されることが比較的多いケースのポイントをご紹介致します。
(1)刻印ではK18とあるが、大きさの割に重量感が無い、もしくは比重値が軽い。→内部に異素材が充填されて比重値が低い可能性があります。
(2)トロフィーや燭台などの背の高い品であるが安定している。→土台に重石を入れて重心を取り転倒しないように上部は中空構造の可能性があります。
(3)床に接地する面に小さな穴が空いていて、中に何かが入っているようだ。→樹脂系充填剤を注入する穴が開いていることがあります。商品の産地シールなどで穴を見ないようにしているケースがほとんどです。
例.K10刻印入り小槌(鉛入り)
まだありますが、ケースバイケースでキリがありません。
ジュエリーも含めて商品の構造を良く観察して、構造上違和感を覚えることがあれば自分なりに確認することが大切です。